メテオライト 隕石: Northwest Africa 11811 (NWA11811)
Year found: 2017
Class: LL5-anomalous
Weathering grade: moderate
Fayalite (mol%): 33.5±0.9 (N=8)
Ferrosilite (mol%): 26.4±0.2 (N=5)
Wollastonite (mol%): 1.6±0.1
Magnetic suscept.: 3.42
サイズ最大: 約25.7mm×約17.6mm×約2.1mm
重量: 約2.7g
スライス美品

2017年に世界で初めてLL5-anomalousとして公式登録された、回収量182.4gの隕石です。
この隕石は、非常に珍しいコンドライトLL5-an(異常)に分類されており、2024年1月現在まで、このNWA11811隕石以外はまだ発見されておりません。
その為、分類上は唯一世界に1種類のみとなる希少な隕石です。

発見当初はルムルチに分類される隕石であると考えられておりました。
研究所へ提供するサンプル切断の際にも、コンドリュールのサイズを除き、改めてルムルチR5クラスであるとほぼ確定されておりました。

最初のプローブの結果、高フェローンケイ酸塩 (Fayalite 33.5 +/- 0.9 mol% およびFerrosilite 26.4 +/- 0.2 mol%)、硫黄の存在と性質 (一般的なペントランダイト、マイナーなトロイライト)、 磁化率 (log X (x 10-9 m3/kg) = 3.42)、クロマイト中の TiO2 の量 (3.6wt%)。
コンドライトの構造以外は、すべてルムルチの分類と一致しました。

しかし酸素同位体組成を決定する分析にて、この高いグループの値により最後の分析ではNWA11811がLLにグループ化されました。(画像9枚目右側資料)
NWA11811は、Ferroanケイ酸塩の比率が高いことで異常であり、LL傾向からほぼ外れています (Ox同位体についても同様)。
また、少量の還元金属が存在する為でもあります。
微弱な磁性があります。

こちらはスライスカットされた標本です。
灰色マトリックスに白色っぽいコンドリュールや、一部しっとりと焦茶色に染まった様なコンドリュールが観察出来、外側の光沢のある溶融表皮も神秘的で美しいです。

希少なスライス標本ですが、パワーストーンとして持たれてもパワフルな隕石だと思います。

本体保有者のメインマスホルダーの方から譲って頂いた物で、証明書カードが付属しております。
コレクション整理にて出品いたします。

天然物ですので写真には写らない不純物や内包物、天然石本来のキズやひびがある場合がございます。
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